TOEIC パート5によく出る問題パターン 解き方の解説と練習問題 (1) 品詞
TOEIC®テスト Part 5&6によく出る問題パターンを紹介し、解き方を解説、練習問題も出題するシリーズの第1弾です。
TOEIC パート5を解く時にまず覚えておくべきことは、問題文ではなく選択肢から目を通すこと。これによって、解き方の見当が付きます。問題のパターンによっては、問題文をすべて読む必要はなく正答を導くことができるので、解く時間を短縮することができます。
「TOEIC パート5によく出る問題パターン」として1番に紹介する「品詞」のパターンの問題は、このルールがピッタリ当てはまります。それでは、具体的に見ていきましょう。
「品詞」のパターンの問題とは
こういう問題です
選択肢に名詞・動詞・形容詞・動名詞・分詞・不定詞など異なる品詞が並んでいる
こうやって解きます
本文の文法構造をチェックし、文法的に欠けている要素(空所の部分)を埋めるのに適切な選択肢を選ぶ
それでは、例題を見てみましょう。
(A) increase
(B) increasing
(C) increased
(D) increasingly
まず、TOEIC Part 5の解き方の鉄則に従い、選択肢から目を通します。(A)~(D)の選択肢につづり(スペル)の似た4つの単語が並んでいることから、品詞の問題であることがわかります。
品詞の問題は、空所の前後に注目するだけで正解を導くことができます。
空所の前には冠詞の an、後ろには number(名詞:数)があります。よって、空所には後ろの名詞を修飾する単語が入ります。
選択肢を見ると、修飾する役割を持つのは動名詞の形の形容詞 increasing 以外にありません。よって、(d) increasing を選びます。動詞 increase(増加する)に ing を付けた increasing は「増加する、増加している」という意味の形容詞です。
名詞を修飾するものとしては形容詞が一般的ですが、動名詞も後ろの名詞を修飾することができます。 例:crying baby(泣いている赤ちゃん)
<例題2>
(A) increase
(B) increases
(C) increased
(D) increasingly
例題1と同じような似た選択肢が並んだ、品詞の問題です。
この問題は空所の前後だけでは正解がわかりにくいので、文の構造を見ていきます。
(※空所の前の形容詞と後ろの動詞のisからすぐに答えがわかったあなた、素晴らしいです!)←何のことかわからない人は無視してください。
文法構造をチェックするにあたり、1番に見るべきは主語(Subject)と動詞(Verb)です。前置詞(inやforなど)がつないでいる補足情報は削ることにより、主語と動詞が見えやすくなります。
この文の場合、動詞は受動態の is considered ですが、主語が見当たりません。つまり空所の部分には、Recent(形容詞「最近の」)で修飾される、主語となる名詞が入ることがわかります。
選択肢のうち、名詞として考えられるのは increase または increases です。
このように、選択肢に名詞が2つ含まれる場合は、単数形/複数形または意味の違いに注意して正解を選ぶ必要があります。
ここでは、動詞がisとなっていることから、単数形の (A) increase を選びます。
increase には、名詞の「増加」と、動詞の「増加する」の2つの使い方があることを覚えておきましょう。
いかがですか?もちろん意味がわかった方がすんなり解くことはできますが、意味がわからなくても文法的なアプローチから正解を導くことができます。