映画 『ソーシャル・ネットワーク』から、英語表現・英会話フレーズをピックアップ

世界中で爆発的に広がったSNS(Social Networking Service / ソーシャル・ネットワーキング・サービス)として代表的な Facebook / フェイスブックを創ったマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)。
この映画は、ハーバード大学の学生であるマーク・ザッカーバーグがFacebookを立ち上げ、それを拡大していく様子を描いた物語です。ビジネス拡大には欠かせない投資や訴訟など、シリコンバレーのスタートアップが歩む道が垣間見えます。Facebookの世界的な成功の裏にはこんな物語があったのか、と知ることができてかなり面白いと思いますよ。監督は鬼才とも言われるデビッド・フィンチャー監督、双子のウィンクルボス兄弟は、後に「君の名前で僕を読んで」に出演するアーミー・ハマーが演じています。
また、マークのしゃべる速さにも注目。本当に頭の回転が早い人ってこんな風にしゃべれるんでしょうね・・・。(リスニングするにはちょっときつい速さです・・・。)

※ 内容には、実際の会話表現と一部ストーリーが含まれます。
見る前にストーリーを知りたくないという方は、注意してくださいね。

I’m in.    やるよ

ハーバード学内の寮のサイトにハッキングして入手した女子学生の写真を並べ、容姿をランキングするサイト「フェイスマッシュ」で一躍有名になったマークに、同じ大学の資産家のエリート、ウィンクルボス兄弟が、自分たちが企画している交流サイト「ハーバードコネクション」立ち上げの話を持ちかけます。
サイトの説明をしている途中でマークがいったのがこの一言。in の意味は「中に」なので、中に入る、つまり仲間に入るという意味になります。

If you guys were the inventors of Facebook, you’d have invented Facebook.
   君たちがフェイスブックの発案者なら、フェイスブックを作ってただろうね

結局ウィンクルボスたちに手を貸さないままフェイスブックを立ち上げたマークは、彼らからアイデアの盗用を訴えられることになります。その調停の場でマークがウィンクルボスたちに言い放ったのがこのセリフ。実際とは異なる事象を述べる仮定法が使われています。その文法は、If 主語 + 述語(過去形), 主語 + would/should/could have + 述語(過去分詞形)となります。
invent は「発明する」、その名詞形のinventor は「発明者」という意味なので、直訳すると「もし君たちがFacebookの発明者だったなら、Facebookを発明していただろう(でも実際は発明していない)」という意味で、「そんなにフェイスブックのアイデアが元々自分たちのものだと言うのならば、自分たちで作ってただろう」という皮肉をこめた一文です。

Let’s get a drink and celebrate. I’m buying.   どこかで飲んで祝おう 僕がおごる

ついにフェイスブックを完成し、サイトをオープンしたマーク。このフェイスブックの立ち上げにお金を出していたマークの親友エドゥアルドは、そんなマークをこう言って誘います。“Let’s get a drink.” は、「お酒を飲もう」とカジュアルに誘うのに使える表現なので、ぜひ使ってみてください。また、“I’m buying.” 「おごるよ」という一言も、日常英会話でよく使えます。

Because we’re gentlemen of Harvard. This is Harvard, where you don’t plant stories and you don’t sue people.
なぜなら我々はハーバードの紳士だからだ。ここはハーバードで、ここでは話を吹き込んだり訴訟を起こしたりしないんだ。

マークのフェイスブック立ち上げを知りながら、弁護士に相談したり校長に直訴したりする以外、表立った行動を取ってこなかったウィンクルボス兄弟。その理由を尋ねられ、こう答えました。高尚なハーバードの精神にのっとり、マークを止めることができなかった彼らは、ちょっと憎めない存在ですよね。
plant は植物という意味を持つ名詞ですが、動詞としては「植える、(考えなどを)植えつける、吹き込む」という意味があります。

Mark: Could I talk to you alone for a second?   ちょっと二人だけで話せるかな?
Erica: I think I’m good right here.    ここで大丈夫だと思うわ

フェイスブック立ち上げ後、バーでふられた元彼女のエリカと再会したマーク。彼女が友人たちと集まっているテーブルへ行き、エリカに話しかけた後、こう聞きます。
for a second は直訳すると「1秒間」ですが、意味としては「ちょっとだけ」ということです。同じような表現で for a minute という言い方もありますが、second(秒)< minute(分)なので、for a second の方が、より「少しだけ」というニュアンスが強いです。

Eduardo: What happened here?    何が起こったんだ?
Shoan: Not happened. Happening.    起こったんじゃない 今起こってるんだよ

大学の夏休み、マークはフェイスブックの拠点をハーバードから西海岸のカリフォルニアにあるスタンフォードに移します。そこではプールつきの家で女の子たちを呼んでパーティーも行われていました。そこにニューヨークから飛んできたエドゥアルドは、この光景を目の当たりにして驚き、マークの家に一緒に住み始めていたショーンにこう聞きます。(ショーンはナップスターという同じくネットでの画期的なサービスの設立者で、マークにフェイスブックを大きくするには西海岸に来なければならないと説いた人でした。)
“What happened?” は「何があった?」と尋ねる時の決まり文句です。それに対してショーンは、happened(起こった)という過去形ではなく、ここでまさにすごいもの(フェイスブックの成功)が happening という現在形で「起こっている」のだと答えたやりとりです。

Mark: I’m not a bad guy.    僕は悪人じゃない
Lawyer: I know that.    わかってる

ウィンクルボス兄弟とエドゥアルドから訴えられた件でのヒアリングを終え、1人残ったマーク。自分の側についた新人の弁護士に向かって最後、こう言います。マーク自身、人間的に悪い人ではなし、誰かを傷つけようと意図したわけでもないけれど、フェイスブックという巨大なものをつくり、成功させていく過程では、周りのすべての人に対していい人ではいられなかったということなのでしょうか。
結局、この訴訟は裁判には持ち込まれず、和解金で片が付きました。

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