matterの意味と使い方、例文付きで解説
2020年5月からアメリカで盛り上がりを見せている黒人に対する人種差別への抗議活動、いわゆる “Black Lives Matter” (ブラック・ライブズ・マター運動)でも使われている matter という単語について、その意味と使い方を例文付きで解説します。日常会話でも “It doesn’t matter.” や “What’s the matter?” など、よく使われる単語です。
意味 ①考慮すべき事、事柄、問題それは大した問題ではない。
例えばビジネスの場面で「納期が1日遅れる」といった問題や「担当者が突然変わった」といったネガティブな事象が起こった際、「それは大した事、問題ではない」と言う時にこのような表現が使えます。
どうしたの?(何が問題なの?)
これは、何か問題や心配事を抱えていそうな人に対して「どうしたの?(抱えている問題は何?)」と声を掛ける時に非常によく使われる表現です。“What’s the problem?” や “What’s wrong?” も同じような意味で使われますが、この2つの方が、問題を抱えていたり具合が悪そうなことがより明らかな時に使われます。
彼女機嫌が悪そうだね。どうしたんだろう?
後ろに with 人 を付けて、その人の問題は何?という疑問文を作ることもできます。 “What’s the matter with you?” と相手に直接聞く表現もありますが、言い方を気をつけないとその人を非難しているように響くので、注意しましょう。その人が普段とは違うおかしな行動を取っている時には、この “What’s the matter with you?”(どうしたんだよ?) という聞き方ができます。
彼はトラブルに陥るだろう。それは時間の問題だ。
これも名詞の matter を使ったよくある表現です。遅かれ早かれいつかそうなる、起こることは必然的だと言う時に使われるフレーズです。
意味 ②内容、件あなたはその件については人事部の人と話す必要がある。
matterは、特にネガティブな問題というニュアンスを含まずに使うケースもあります。ビジネスの場でも、「その件」という意味で that matter という表現が使われます。
実は、先月仕事を辞めたんだ。
“as a matter of fact” は直訳すると「事実の件として」ですが「実は、実際のところ」という意味でよく使われる慣用句なので、ぜひ覚えておきましょう。
意味 重要である、違いがあるそれは重要ではない(問題ではない)。
名詞として matter を使う時の “It’s not a big matter.” と同じ意味で、このような表現があります。「問題ない、どうでもいい」と言う時のお決まりの表現です。
ピンクのがいい?それとも黄色のがいい?
It doesn’t matter.
どちらでもいいよ。
例えば「蛍光ペンを貸してほしい」と相手に頼んで、相手が色を聞いて来た時に「どちらでもいいよ」と答える時にもこの表現を使います。
君がそれを好きかどうかは関係ない。ただそれをやらなくてはいけないんだ。
彼が過去に何をしてきたかは重要ではない。
このように It doesn’t matter の後ろに文を続けて、「…は重要ではない、…は関係ない」という言い方もあります。
彼女には才能があるようだ。でも、彼女は20歳なんだよ。
Does it matter?
それ(20歳であること)が問題なの?
“Does is matter?” という疑問文は、相手の発言に対して「それが重要なこと(問題)?どうでもいいことでは?」というニュアンスで尋ねる時に使われるフレーズです。
黒人の命は重要だ。
2020年5月末のジョージ・フロイドさんに対する警察による殺人事件をきっかけに起こった黒人への人種差別に対する抗議活動で使われているのがこのフレーズです。主語は black lives で、この lives は life(命)の複数形なので、動詞の matter は原形となります。
何が最も重要かを考える必要がある。
most を一緒に使って、「最も重要である」という表現方法もあります。この文章は、“I need to think what is most important.” と書き換えることもできます。
君だけが大切だ。
この一文は直訳すると「君は重要なものの全てだ」つまり「君だけが重要だ、大切だ」という意味になります。このジャスティン・ビーバーの曲のサビでも “You are all that matters to me”(僕にとって重要なのは君だけだ)と歌われています。
no matter … は「たとえ・・・でも、・・・に関わらず」という意味で使われる決まり文句、熟語です。私は何があってもこれを終わらせる。
no matter what は no matter what happens に言い換えることができる表現で、「何が起こっても、何があっても」という意味で使われます。
彼が何を言っても、私は彼を信用できない。
どれだけ頑張ったとしても、それを手に入れることはできない。
what や how で始まる文を no matter の後ろに続けると、「何を・・・しても」「どれだけ・・・しても」という意味になります。
“matter” は日常英会話によく出て来る単語なので、ぜひこちらを参考にして、自分でも使ってみてくださいね!