映画 『アナと雪の女王』から、英語表現・英会話フレーズをピックアップ

2013年に公開され日本でも大ヒットしたディズニー映画『アナと雪の女王』(原題:Frozen)から、英会話表現を紹介します。魔法の力を持つ姉の女王エルサと、その姉を誰よりも信じる妹アナの2人のディズニープリンセスが物語の主人公です。2人の会話を中心に劇中の英語を解説します。『アナと雪の女王』は、アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞し、主題歌の「レット・イット・ゴー / Let It Go」は歌曲賞を受賞しました。「Let it go」は日本語では「ありのままで」と訳されていましたが、この意味についても詳しく解説しています。
ミュージカル映画なので歌も多いですが、ディズニー映画はセリフの英語の発音がクリアでシンプルな英語表現が多いので、英語学習教材として初心者にもおすすめですよ。

※ 内容には、実際の会話表現と一部ストーリーが含まれます。
見る前にストーリーを知りたくないという方は、注意してくださいね。

Elsa: Anna, back to sleep.    アナ、眠りに戻って
Anna: I just can’t. The sky is awake. So I’m wake. So we have to play.
   できないよ 空が起きてる だから私も起きてる だから遊ばなきゃ

幼いアナが眠っている姉のエルサを起こしに来た時のシーンです。
起こしに来た妹に、エルサは back to sleep(眠りに戻りなさい)と言います。”back to …” で「…に戻る」という意味で、…には名詞が入るので、このsleep も動詞ではなく名詞として使われています。この表現を使って、「仕事に戻る」は”back to work” と表すことができます。アナが言っている”The sky is awake.”「空が起きている」というのは、空が明るいことを指しています。物語の舞台は北欧の国を想像させるので、この空が明るいのは白夜(真夜中でも太陽が沈まず明るいままの現象)によるものと思われます。awake は「起きている」状態を表わす形容詞で、「起きてる?」と尋ねる時には”Are you awake?”という表現になります。

Elsa and I were really close when we were little, but then one day, she just shut me out and I never knew why.
エルサと私は小さい頃はすごく仲良しだったの でもある日突然私を避けるようになった なぜか分からないけど

エルサ女王の戴冠式で、運命の王子様ハンスに出会い、意気投合したアナ。彼に自分と姉のエルサのことについて話したセリフです。
初めの1文で使われているcloseは形容詞で「近しい、親しい」という意味です。後ろに前置詞のwithをつけて”close with A(人)”「Aと親しい、仲が良い」と表します。次の文にあるshut A(人) out は「Aを閉め出す」という意味です。動詞のshut は「閉める」という意味ですが、out と合わせて「閉めて外にやる=閉め出す」という意味になります。最後の”I never knew why”の後ろにはshe shut me outが省略されており、「なぜエルサが私のことを閉め出したのか決してわからなかった」という意味になっています。否定の意味を強調するneverを使って、「決してわからない、全然わからない」というセリフになっています。

Anna: What did I ever do to you?    あたしが何をしたっていうの?
Elsa: Enough, Anna.    もうやめて、アナ

アナがハンスとの結婚について話したところ、エルサは認められないと突っぱね、パーティーも終わりにすると告げます。突然再び冷たくなったエルサにアナがくってかかるシーンのセリフです。
このアナのセリフにも強調のeverが使われているので、「私があなたに何をしたの?」というただの過去形の疑問文ではなく「私が一体あなたに何をしたというの?」と相手に詰め寄る一言になっています。それに対するエルサのセリフの”Enough”は「もう十分、もうたくさん」という意味で、何かを言い続ける人に止めるように言う表現です。よく子供たちの喧嘩は止める母親も、この”Enough!”「もうたくさん!もうやめなさい!」という一言を使います。

Hance: Are you sure you can trust her? I don’t want you getting hurt.
   女王を信じられるのか? 君が傷つくのはいやだ
Anna: She is my sister. She would never hurt me.
   私の姉さんなのよ 絶対に私を傷つけたりしないわ

隠していた魔法の力を周囲に見せてしまい、お城から逃げ出したエルサ。そのエルサを追おうとするアナにハンスが声をかけたやり取りの表現です。
このアナのセリフに使われている neverは強調の否定を表し、「絶対に〜ない、決して〜ない」という意味です。その前の wouldは未来形を作る助動詞 willの過去形です。未来形の過去形?とややこしく感じますが、過去形の助動詞は原形よりも直接的ではない意味になります。ここでは「〜するだろう」という未来の推量を表していますが、willよりも確定・断定の程度は低くなります。

I belong here alone. I can be who I am without hurting anybody.
私は一人でここにいる 自分でいられるし誰も傷つけずに済む

ようやく氷の城にいるエルサに会えたアナが一緒に帰ろうと言った時のエルサの一言です。
belongは「所属する」という意味の動詞で、後ろに名詞が続く場合は前置詞の toをつけて使います。He belongs to the national soccer team. 「彼はサッカーの日本代表チームに所属している」というように使います。2文目のwho I amは「私自身」という意味で、I can be myself でも同じ意味になりますが who I am の方がより「ありのままの自分」というニュアンスが丁寧に伝わる表現になっています。

“FROZEN” (Pictured) ANNA. ©2014 Disney. All Rights Reserved.

Anna: I don’t even know what love is.
   愛が何かさえもわからない
Olaf: That’s OK. I do. Love is putting someone else’s needs before yours.
大丈夫 僕わかる 愛っていうのは自分より人のことを大切に思うことだよ

ハンスとの「真実の愛」によってエルサから自分にかけられてしまった魔法を解こうとしていたアナでしたが、それが失敗して途方にくれているところのオラフとの会話です。
このセリフでは「〜さえ」という意味の副詞 even が使われているので「愛が何かさえもわからない」という意味になっています。これに対するオラフの一言、シンプルだけどズバリと愛の本質をついていますよね。この文を直訳すると「愛とは他の誰かのニーズ(欲求)を自分のものよりも先に置くこと(=優先させること)」となります。

Elsa: You sacrificed yourself for me?    私のために自分を犠牲にしたの?
Anna: I love you.    愛してるから

物語のラスト、自らの身を挺して姉エルサを守った妹アナ。その後の姉妹のやり取りです。
sacrifice は「犠牲にする」という意味の動詞で、sacrifice A for B で「AをBのために犠牲にする」という表現でよく使われます。直訳すると「あなたは私のためにあなた自身を犠牲にしたの?」と尋ねたエルサに、アナは一言”I love you.”(愛してるから)と言います。日本語では「愛してる」は恋人間に使われますが、”I love you.”は恋人だけではなく、家族間や大切な友達同士の間でも使われます。この姉妹の『真実の愛』によって、アナの魔法は解けたのでした。

Let it go.    ありのままで

最後に紹介するのは、主題歌のタイトルでもある”Let it go”。日本語タイトルは「ありのままで」となっていましたが、これはこの英文そのままの意味ではなく、この言葉の背景にある意味をくみ取った意味になっています。
Let it goを文の構造から見ていくと、let は動詞で「させてやる、することを許可する」という意味で、let A B(動詞の原形)で「AがBすることを許す、AにBさせる」という意味の表現になります。これを当てはめると、let it goは「itが行くことを許す」、つまり「itを解放する、手放す」ということ。では、この it は何かというと、映画のシーンではそれまでエルサが自分の内に閉じ込めて秘密にしていた魔法の力なんですね。なので、「秘密の力を解放して」→「解放してありのままでいよう」というように訳されています。映画でエルサが歌う場面では、初めて”let it go”と言う時に手袋を外して力を使っていますよね。これはまさに、その力を”let it go”したところなのです。
いかがでしたか?歌が大ヒットした映画『アナと雪の女王』ですが、劇中の英語のセリフにも注目して、ぜひ一度味わってみてくださいね。

It's fun to share! Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone
Authors

Related posts

Top